プラネタリアYOKOHAMA で、
を体験してきました!
に、おすすめしたい作品です。
LEDドームシステムのプラネタリウム
コニカミノルタには、
によるプラネタリウムが2館あります。
ドーム全面に配置されたLEDが、
360°に広がるデジタル映像を映し出します。
今までにない臨場感・没入感が特徴です!
プラネタリウム作品『銀河鉄道の夜』
プラネタリウム作品『銀河鉄道の夜』は、
国内・アジア・欧米で上映され、
観客動員数100万人を超える名作となっています。
公式サイト
>> 銀河鉄道の夜 – プラネタリウム|コニカミノルタ
LEDドーム版『銀河鉄道の夜』
LEDドーム版では、
を楽しむことができます。
プラネタリアYOKOHAMAで、『銀河鉄道の夜』を鑑賞してきました!
プラネタリア横浜の作品情報
これまで目にしたことのない感動の風景に包まれて、ほんとうの銀河鉄道に乗っているかのような夢の時間をご体験ください。
宮沢賢治『銀河鉄道の夜』の世界
これらのわたくしのおはなしは、みんな林や野はらや鉄道線路やらで、虹や月明かりからもらってきたのです。ー宮沢賢治
【旅立ちの渚】
赤い夕陽に照らされながら汽車が走ってきます。
すすきの穂がきらきらと揺れ、
白鳥が星めぐりの旅へと誘います。
気がついてみると、さっきから、ごとごとごとごと、ジョバンニの乗っている小さな列車が走り続けていたのでした。ほんとうにジョバンニは、夜の軽便鉄道の、小さな黄色の電燈のならんだ車室に、窓から外を見ながら座っていたのです。
宮沢賢治『銀河鉄道の夜』
汽車の中へ乗車し、実際に銀河鉄道に乗っているような感覚になります!
【星めぐりの旅】
「そうだ。おや、あの河原は月夜だろうか。」そっちを見ますと、青白く光る銀河の岸に、銀いろの空のすすきが、もうまるでいちめん、風にさらさらさらさら、ゆられてうごいて、波を立てているのでした。
宮沢賢治『銀河鉄道の夜』
青白く光る無数の三角柱が天の野原いっぱいに広がります。
【秋の軽便鉄道】
「ああ、りんどうの花が咲いている。もうすっかり秋だねえ。」カムパネルラが、窓の外を指さして言いました。線路のへりになったみじかい芝草の中に、月長石ででも刻まれたような、すばらしい紫のりんどうの花が咲いていました。
宮沢賢治『銀河鉄道の夜』
青白く光る幻想的なりんどうの花がゆらゆら咲いています。
【北十字】
にわかに、車のなかが、ぱっと白く明るくなりました。見ると、もうじつに金剛石や草の露やあらゆる立派さをあつめたような、きらびやかな銀河の河床の上を水は声もかたちもなく流れ、その流れのまん中に、ぼうっと青白く後光の射した一つの島が見えるのでした。その島の平らないただきに、立派な眼もさめるような、白い十字架がたって、それはもう凍った北極の雲で鋳たといったらいいか、すきっとした金いろの円光をいただいて、しずかに永久に立っているのでした。
宮沢賢治『銀河鉄道の夜』
銀河鉄道は「北十字」から「南十字」を結ぶ、天の川を走る鉄道だったのです。
【白鳥の停車場】
汽車はだんだんゆるやかになって、間もなくプラットホームの一列の電燈が、うつくしく規則正しくあらわれ、それがだんだん大きくなってひろがって、二人は丁度白鳥停車場の、大きな時計の前に来て止まりました。
宮沢賢治『銀河鉄道の夜』
【プリオシン海岸】
[プリオシン海岸]という、瀬戸物のつるつるした標札が立って、向こうの渚には、ところどころ、細い鉄の欄干も植えられ、木製のきれいなベンチも置いてありました。
宮沢賢治『銀河鉄道の夜』
白い渚に天の川の美しく透き通った水が静かに打ち寄せます。
【蝎の火】
「そうだ。見たまえ。そこらの三角標はちょうどさそりの形にならんでいるよ。」ジョバンニはまったくその大きな火の向こうに三つの三角標がちょうどさそりの腕のように、こっちに五つの三角標がさそりの尾やかぎのようにならんでいるのを見ました。そしてほんとうにそのまっ赤なうつくしいさそりの火は音なくあかるくあかるく燃えたのです。
宮沢賢治『銀河鉄道の夜』
『銀河鉄道の夜』の中で一番好きなシーンです。さそりのせつない物語に涙が溢れます。
【南十字】
ああ、そのときでした。見えない天の川のずうっと川下に青や橙や、もうあらゆる光でちりばめられた十字架がまるで一本の木というふうに川の中から立ってかがやき、その上には青じろい雲がまるい環になって後光のようにかかっているのでした。
宮沢賢治『銀河鉄道の夜』
銀河鉄道の終点にある神々しい十字架は、本当に美しく印象に残るシーンです。
【大きなまっくらな孔】
「カムパネルラ、僕たち一緒に行こうねえ。」ジョバンニが斯う云いながらふりかえって見ましたら、そのいままでカムパネルラの座っていた席にもうカムパネルラの形は見えず、ただ黒いびろうどばかりひかっていました。
宮沢賢治『銀河鉄道の夜』
天の川にあいた真っ暗な穴の中に吸い込まれて、物語は終わりを向かえます。
『銀河鉄道の夜』の美しくもせつない物語に涙がこぼれました。
プラネタリウム作品『銀河鉄道の夜』
について紹介しました!
わたしが好きなシーンは、【蝎の火】です。
「ああ、わたしはいままでいくつの命をとったかわからない、そしてその私がこんどいたちにとられようとしたときはあんなに一生けん命にげた。それでもとうとうこんなになってしまった。ああなんにもあてにならない。どうしてわたしはわたしのからだをだまっていたちに呉れてやらなかったろう。そしたらいたちも一日生きのびたろうに。どうか神さま。私の心をごらんなさい。こんなにむなしく命をすてずどうかこの次はまことのみんなの幸いのために私のからだをおつかい下さい。」
宮沢賢治『銀河鉄道の夜』
という、さそりの言葉が、
宮沢賢治の言葉のような気がして、涙があふれてしまいました。
LEDドームで見る『銀河鉄道の夜』は、
夏にぜひ見て欲しいプラネタリウム作品です!
10年前くらいに一度だけ通常版を見たことがあり、もう一度見たいと思っていた作品でした。