2007年10月21日(日)
成田空港から約12時間かけて、
ロンドンの「ヒースロー空港」に到着!
3月~10月は、「サマータイム」なので、
日本時間は、
10月22日(月)深夜0時。
イギリスはまだ、
10月21日(日)夕方16時というわけだ。

地球を左に進んだ結果、時間が8時間だけ巻き戻っていた。
鼻ピアスに赤いマフラー

飛行機の出発が遅れたこともあり、
到着時間も30分ほど過ぎていた。
わたしは、出迎えの人に会えずにいた。
しばらく待っていると、
が、名前の書かれたボードを持って歩いてきた。
その子は、到着ロビーを行ったり来たりしていた。
「もしかして?」と思ったが、
ボードに書いてある名前がよく見えなかった。
しかたなく、インフォメーションで
呼び出してもらおうとしたとき、
後ろから声をかけられた。
振り返ると、さっきの女の子だった。
海外ドラマ『24』に出てくる
のような雰囲気だった。
その子はリストを手にして、
何やら確認している様子だった。
そして、携帯電話で誰かと連絡を取り始める。
ロビーでしばらく待っていると、
わたしを連れて駐車場へと向かった。
駐車場で待っているときに、質問をされた。
「university」
という単語が聞き取れた。
どうやら、「大学生なのか?」
と、聞かれているらしかった。
「next year?」
当時大学の通信教育部に通ってはいたが、
現役の大学生ではなかった。
なんと答えていいか分からず困っていると、
「You don’t know・・・」
と彼女はつぶやいた。
ドライバーとホームステイ先へ

しばらくすると、ドライバーが到着した。
どうやら、
は、違う仕事として、
分けられているみたいだった。
送迎専用ドライバーが迎えに来るとなっていたので、
と思い込んでいた。
学校ともステイ先とも関係のない、
が請け負っている仕事らしかった。

わたしは車に乗せられ、ヒースロー空港をあとにした。
ものすごい速さで回るアンテナや、
外国人が写った看板が見えた。
まるで、
のような、SFに出てくる近未来の世界に
来てしまったように感じた。
空港を抜け、大きな道を走り続けると、
ようやく市街地へと入った。
通りには、赤レンガの家々が並び、
小さなストアがあったりした。

本当に、よその国へ来てしまった!
初めてのホームステイ

日本時間で午前3時になっていた。
朝6:30に家を出て12時間、
飛行機の中では一睡もしていなかった。
空港を出ておよそ2時間。
ドライバーは車を降りると、
玄関のベルを鳴らし、すぐに去っていった。
ドアを開けて出てきたのは、
だった。

「メアリー」という名前のホストマザーでした。
彼女は、ちょうど夕食をとっているところだった。
現地時間では、夜18時。
わたしにも、食べるかどうか聞いてきたが、
食欲がなかった・・・。
とりあえず、
紅茶とビスケットをもらい、
ソファーに腰かけた。
家の中には、彼女1人だけだった。
わたしは、
「Are you alone?」
と思い切って聞いてみた。
すると、そうみたいだった。
わたしは、
聞いてみたつもりだった。
あとで、違うことが分かる。
20~30代くらいの娘が1人いて、
どうやら、現在2人暮らしをしているようだった。

でも、家の中には大きな家族写真が飾ってあって、年配の男性も写っていました。
寒さと空腹で目覚める

お湯の沸かし方や冷蔵庫やシャワーのことなど、
について教えてもらった。
わたしは、
ということを尋ね、シャワーを浴びた。
そのあと、
日本から持ってきたお土産を渡した。
「Cute!」
と言って、喜んでくれた。
わたしは、
「I’ll sleep」
と伝え、眠ることにした。
すぐにベッドに入り、眠りについた。
ところが、
どうやら、暖房が入っていないみたいだった。
日本から持ってきたホッカイロを2つ取り出して、
なんとか暖かくなった。
食欲は全く失せていたのだが、
何か食べなくてはと思い、
持ってきた「ビスコ」を食べた。
疲労と恐怖で涙がこぼれる

ものすごく大きなロシア大陸やバルト海などが
夢の中に登場して、何度も目が覚めた。
疲労のせいか、ふと恐怖が襲ってきた。
ということに、気づいてしまったのだ。
夜泣きをする赤ちゃんの気持ちが分かった気がした。
その初めて見たものが、
「毎晩、とてつもない恐怖に襲われているのだろう」
と思った。
ふと、
「わたしは1人だ」と感じた。
本当に、
で、ただの1人になってしまった。
ものすごく悲しくなって、
そして、日本にいる家族のことが思い出された。
人間は結局、
みんな1人で生まれてきて、
ひとりぼっちの魂なのだ。
でも神様というものは、
わたしが淋しくならないように、
のではないかと思われた。

わがままを言って、面倒くさそうにしていた自分が思い出された。
自分が知らない土地で、
ということを考えてしまっていた。
しかし、
生きるということができていないわたしは、
死なないんだ!と思うことにした。
と自分自身に言い聞かせた。